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WALKING MANのmsycogitoのレビュー・感想・評価

WALKING MAN(2019年製作の映画)
3.0
ヒップホップの歴史、文化、ラップ、ブラックムービー等、好きな人にはおすすめ。

例えば8mileやStraight out of Compton等の作品が好きな人であれば楽しめるかもしれない。
なかでも印象深いのは主人公がヒップホップを通して成長していく過程、そして最後は非常に上手なラップ(Anarchyそっくり)を歌うシーンは感動した。

さすがに監督がAnarchyということだけあって、MCバトルのシーンなんかは圧巻であった。

【マイナス点】
ここからはこの映画を見て個人的に感じたこと。あくまでも個人的見解。

貧困、差別、分断、などなど、これら諸々社会的問題を扱うにはあまりにも薄っぺらい描写やキャラクター、台本の作り方だったと感じた。

日本のあり方、社会保障制度、差別などの問題は沢山あるのは事実である。しかしこの映画の中では全くリアルに伝わっていない。偏りすぎていて主人公へ感情移入ができなかった。これは昨今のBLMを扱った米国映画を観る時にもよく感じる。

国内の社会問題を描いた映画、例えば「GO」や「凶気の桜」、「万引き家族」、「誰も知らない」等、これら邦画はリアリティがあるが、当映画にはリアリティが感じられなかった。あくまで個人的意見。

以上
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