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ゴーストマスターのはのレビュー・感想・評価

ゴーストマスター(2018年製作の映画)
2.4
現場で虐げられて来た助監督の脚本に宿った怨念が、壁ドンとは何か? と苦悩するイケメン俳優に乗り移り惨劇が起きる話。

出だしのつかみで笑えたので引き込まれたんだけど。
後半に行くに連れてつまらなくなっていく感じ。
描きたいものはあったけど、描き方がわからなかった感じ。

「愛に満ちた作品にして脚本を終わらせる」ってところにそれが良く出ていて、大きく出たからにはどう観客を納得させるんだろう? と期待して答え合わせでがっかり。
言語化せずに画面の勢いで表現ってつもりなのかと納得しようとしたんだけど、その後にもう一山あるならどちらかに説明を入れて欲しい。

ていうか映画愛ってなんなの?
映画監督の名前と、どんな映画を撮ったかを沢山知ってること?
危険な撮影でも体張ってやるってこと?
この作品のクライマックスで愛を表現してるつもりなら違和感しかないんですよね。

「愛」を本物と判断する方法は一つしかなくて、それは「継続」だと思うんですよね。
若い二人がどんなに愛し合ってると言ってもそれを愛と呼ばない人は沢山居るだろうけど、60年仲良く添い遂げた夫婦の関係は多分みんな愛と呼ぶだろうって予想。
恋人のために命を捨てました、って話でも、生きてた世界線じゃ次の日別れるかもしれないし。

「狂気」も似たようなものだと思っていて、一瞬の馬鹿げた行動をする人より、常識的でも同じ事を1日も休まず延々やる方が圧倒的に狂ってると思えるわけで。
というわけで、その場のノリで命を張るって行動は愛と違うと思うんですよね。
だから一度目のクライマックスで終わった方がよかった。

自分的に納得できる映画愛を持ってるのってこの作品だとカメラマンの人だけなんですよね。
他は気の迷いだと思います。
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