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シークレット・ヴォイスのレクのレビュー・感想・評価

シークレット・ヴォイス(2018年製作の映画)
4.2
記憶喪失になった歌手とその歌手に心酔する女性の邂逅、独創と模倣の交錯と同化。
人が抱く憧憬の先にある狂気と静かにそれでいて深く突き立てる恐怖が奏でる戦慄に飲み込まれる。
"与える"ことは同時に"奪う"ことを意味するという残酷且つ皮肉な円環構造に震えた。

"氷は水より出でて水より寒し"
不穏な語り口に鮮やかな表象、それを可視化する絵力と演出、音楽に陶酔する。
女性たちの愛憎劇を魅力的なミステリーに落とし込んだ超傑作。
未体験ゾーンの映画たち2019で見逃していた映画だが、激しく後悔している。
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