ねひ

アスのねひのネタバレレビュー・内容・結末

アス(2019年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

話の筋はジャンルムービーなのに細かく計算された伏線やメタファーがバキバキに入ってるのがこの監督の魅力だし好きだけど、今回に関してはクローンが地上の人と同じ動きを強制させられてるというメタファーが息子のクローン撃退に関係してることもあってパニックホラー部分のノイズになってる気がした。
あと主人公が娘と息子で愛情に差があるのも意味あるんかなと思ってたけど、息子の方が幼いからってだけなんだろうか?

とはいえクローンたちが示している、一方が快適に暮らすために犠牲を強いられている人々というのは、特に今のアメリカにおいてパレスチナの問題をより生々しく感じてしまうし、地下に送られたレッドが復讐のためクローンたちを組織化していく上で、恐らく子供の純真さで宗教的に教義化した「ハンズ・アクロス・アメリカ」をクローンたちこそが実現させてしまうことの、なんとも言えない皮肉にも希望にも感じるシーン等、観たあとにぐるぐる色んなことを考えるのが楽しいいつものジョーダンピール映画ではあった。
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