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父から息子へ ~戦火の国より~のkurageのネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

シリア人監督がヌスラ戦線の家庭に2年以上密着、命を賭けて撮影したドキュメンタリー。テロリストの人間的な側面を描き、テロの生まれる背景を伝えている。

2年間にテロリストは爆弾処理中に負傷し、左足首より下を失くしてしまう。長男はジハードの戦士、次男は学校を選ぶ。

捕らえられた外国人や政府軍の兵士たちが壁の前に並べられ、諦め、泣く。
監督は、撮影中にかなり残酷な場面に遭遇しただろう。





以下、個人的回想メモ。
以前、パレスチナのジェリコを訪れたときに砲撃跡の建物から少年兵士たちが銃を持って出てきて硬直したことがある。
彼らは「ハーイ」と手を上げ、去っていった。きっとずっと建物から人の気配を伺って生きているのだ。もしかすると学校には行っていないかもしれない。でも、月や星を見て歌を歌ったり、道標なく砂漠を前に進めるかもしれない、とか足が止まった時間にいろいろと想像したことを思い出した。
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