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ヘルプ 〜心がつなぐストーリー〜のchipのレビュー・感想・評価

4.5
上映当時映画館で鑑賞した作品、
久しぶりの再鑑賞。
60年代のアメリカ南部の黒人差別を扱った作品、ひとつひとつのことばに重みがあり…心を打たれる。

「ヘルプ」と呼ばれた黒人メイドたち、
奴隷制はとっくに廃止されていても、安い給料でこき使われ、奴隷のような扱いを受けていた…
自分の子供は置き去りにしても仕事先の白人の子をかわいがる、
「お嬢ちゃんは優しくて賢くて大切な子」と声をかけて抱きしめる。
白人のママはわが子に声もかけないのに…
トイレ問題には心が痛んだ。
「グリーンブック」を思い出した。

見習い編集者スキーターが、メイドたちの本音を聞き本を出し、真実を伝える。
スキーターをエマ・ストーンが演じていました。
上映当時は全くノーマークだったエマ・ストーン!
巻き毛がキュートで、その瞳は強い意志を語っていました。


オクタヴィア・スペンサーがアカデミー賞助演女優賞を取って、
ヴィオラ・ディヴィスもノミネートされていました。
ヴィオラは後に「フェンス」でアカデミー賞、ゴールデングローブ賞の助演女優賞を取りました。
この映画はエマ、オクタヴィア、ヴィオラに初めて出会った作品。
そしてもう一人、ジェシカ・チャスティンを知った作品でした。
彼女が演じたシーリア、奔放で可愛らしかったなぁ~
彼女だけはメイドに敬意を払っていました。


以前デトロイトで訪ねた「フォードミュージアム」に展示されていた黄色いバスを思い出した…
1955年アラバマ州で、白人席に座って逮捕された、黒人女性ローザ・パークスが乗ったバス。
同じバスがこの作品にも出てきた、
やはり黒人席がありました。


ボブ・ディランの
「 Don't Think Twice, It's All Right 」
いい感じに流れていました。
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