Tully

流転の地球/さまよえる地球のTullyのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

「三体」の劉慈欣の短編小説が原作らしいけど設定を借りていると言って良いくらい原作とは違うらしい。太陽が数百年後に巨大化することがわかり太陽系から離れて4.3光年先のプロキシマ・ケンタウリ星系を目指す。核融合エンジンを世界各地に建設して地球を巨大な宇宙船に改造して旅立つ。地球は木星の引力に捕まって滅亡の危機を迎える。主人公達は木星の引力の影響で停止してしまった核融合エンジンを再起動させる為のデバイス「着火石」を上海から杭州へ大型車両で運ぼうとする。「地球が燃えつきる日」みたいな大型車両のカーアクションが迫力。しかし杭州の核融合エンジンは破壊されており主人公達はインドネシア・スラウェシのエンジンを目指す。過酷な旅の末エンジン再起動には成功するが木星の引力から逃れられない。そこで地球と並走する宇宙ステーションはプランBを発動する。それは地球を見捨てて、こんなこともあろうかとステーションに蓄積しておいた植物の種子、文化のデータ、冷凍睡眠している乗組員達と共に宇宙ステーションのみが別天地を目指すという計画だった。地球人類は滅亡するのか?何か打つ手は無いのか?よく出来たSFスペクタクル。中国人がロシア人と協力して地球の危機に挑む。声だけの地球連邦政府はフランス語で喋る。アメリカやイギリスが出てこない世界。「SPACE BATTLESHIP YAMATO」は日本人しか出てこなかったからね。あまり人のことは言えない。ラストは「アルマゲドン」思い出しましたな。セットも衣装もお金がかかっていて贅沢なSFスペクタクルでした。
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