セイラ

浅田家!のセイラのレビュー・感想・評価

浅田家!(2020年製作の映画)
5.0
・写真家・浅田政志の写真集『浅田家』と『アルバムのチカラ』が原案
・家族のそれぞれの在り方を描写した作品
・後半は東日本大震災をメインに写真の存在意義や幸せが垣間見える

鑑賞して良かった。
正直、津波被災者としては吐いてしまうかと思った。
久々に震災作品を観たので、背筋が凍って瓦礫に目を見張った。
でも写真を洗う姿には涙が出た。素晴らしかったなあ。

あの時期避難所に行けばメディアに写真を撮られて
“被災者”という被写体にされた自分がみじめで
仕方なかったのに、結局自分もカメラが好きになったのは
写真返却をしてくださった方々の影響かなあと思い出した。
わたしの12歳までの写真は結局5枚も見つかって、
七五三のアルバムも、津波の匂いがついてるのに
綺麗に洗浄されて返ってきて嬉しかったなあ。
情を持って被災地と復興地に向き合ってくださった方々の
存在を思い出せる作品なので、
もし津波映像や復興過程を観るのが平気な方はぜひ。

ただ、被災地で遺体が見つかる見つからないの時期に、
都内ではそれはそれは普通にお洒落な服を着て
仕事していることが分かるシーンは正直一番きつかった。
写真保管所や安否掲示板や間取り基礎だけ残った家の
描写よりも如実だった。
ああ自分たちは普通じゃないんだなあって
当時テレビを見て感じた瞬間をフラッシュバックした。
黒木華さんとの短い電話一本のシーンだけど、
同じ世界線で同じ時間軸で生きているのにという
悔しさを思い出させるには十分。
そういうのも含めて、リアルな作品でした。

二宮和也さんの『虹』を聴きながら、
被災地を忘れないでね、という思いと
写真洗浄に携わってくださったすべての方に
感謝を寄せてポストします。

‐‐‐カラフル政志と皿うどん‐‐‐
やきそばか?と思っていたら、 中野量太さんが
#浅田家!の小ネタ③と称し、
父ちゃんの故郷が長崎だから皿うどんです!と
ツイートしてくださっていました。
加えて浅田政志さんも引RTで、僕は途中からソースをかけて味変するのが好きです。
と添えていたので、今日は皿うどんにしました。

材料は、豚こま切れ肉、もやし、玉ねぎ、にんじん、絹さや、
かまぼこ、キャベツ、いか、そして揚げ麺。
味付けは、普段なら工程の時点でオイスターソースを入れるけれど、
味変ってことはレシピには入っていないのか?と思いシンプルに。

浅田さんのお父様の味を存知上げないけれど、
家庭の味って忘れないもんだよねと優しい気持ちになれるごはん!
‐‐‐
セイラ

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