にしやん

歎異抄をひらくのにしやんのレビュー・感想・評価

歎異抄をひらく(2019年製作の映画)
2.5
「歎異抄」は日本史の教科書に出てたな。「善人なおもって往生を遂ぐ、いわんや悪人をや」の悪人正機説で有名やわ。授業で聞いた時に「なんで悪人を救済せんといかんねん、悪人は地獄へ落ちたらええがな」と思たんを覚えてたわ。映画の予告篇をたまたまシネマート新宿で観た時にその辺のモヤモヤを急に思い出してしもたんで、鑑賞してみることにしたわ。ちなみにわしの実家は浄土真宗とは関係あれへん。仏教やけど別の宗派や。
映画館行ってみてびっくりやわ。いつもは割と空いてるシネマート新宿のホワイエが人込みでぎっしりやわ(2019年6月2日)。それに客席のほうもあのだだっ広いシネマートのスクリーン1が8割がた埋まってたわ!凄い集客やで。あんな混んでるシネマートのスクリーン1とか、ソン・ガンホの「タクシー運転手」か、それともハ・ジョンウの「1987、ある闘いの真実」か、はたまた幻の超大作「恐怖の報酬オリジナル完全版」とか以来とちゃう?それにしたかて、「歎異抄」フェチどんだけおんねん?
内容やけど「善人なおもって往生を遂ぐ、いわんや悪人をや」の意味は一応分かったわ。「善人」「悪人」の定義が一般とちゃうみたいやな。そういう意味で言うたらわしは完全に「悪人」やな。そら、わしなんか「煩悩」の固まりみたいなもんやさかい。でも、ほんまにこの映画の説明で合うてんのやろか?
それと、映画観ててこれもちょっと意外やったんは、親鸞の弟子が皆完全にキャラクター化してるとこやわ。「えー、何これ?こんなことになってんのん?」って思たわ。それぞれの弟子にファンとか付いてんのやろか?「唯円推し」やとか「彗信坊に押し変」とかそんな感じなんやろか?わしにはその辺の事情やら状況やらは全く分からんわ。
いったいこの映画はどこが作ってんのかについても興味が湧いてきて、最後のエンドロールに注目してんけど、浄土真宗自体は直接関わってへんみたいやったわ。いったいなんなんやろ?謎やわ。
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