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Idealisten(原題)のyのレビュー・感想・評価

Idealisten(原題)(2015年製作の映画)
3.6
アメリカを植民地下に置いていた1960年代のデンマークでの、アメリカ空軍のB-52爆撃機による事故。現代に至るまで続く、行方不明の核弾頭の調査と撤去作業員たちの被曝検査・賠償問題を描いた実話ベースのサスペンス・ドラマ。

ラジオ局の敏腕ディレクター兼パーソナリティのポールが主人公。放射線によって穢された雪によって人々が汚染されていないかを疑い、アメリカに対して説明責任と人々の健康検査を求める。風化しつつあった真実を熱心に突き止めようと行動するポールに対する、上司の“我々はニュースを報道するのであって、作る立場ではない”という台詞が印象的だった。そんなポールの真っ直ぐな気持ちが被害者たちに認められ、拍手で迎えられるシーンにウルっときた。

当該核弾頭は、広島に落とされた原爆の73倍もの放射線を含有していたという。アメリカが必死に隠したがっている事実を再び俎上に上げ、白日の下に晒す映画だ。まあ日本に来ないわけだ。
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