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82年生まれ、キム・ジヨンのkonoのレビュー・感想・評価

82年生まれ、キム・ジヨン(2019年製作の映画)
4.4
まるで私が生きている日本社会と同じ事が、淡々と嘘や誇張がなく描かれている。

というか、私のこと?みたいな気持ちになってしまった。

なぜ韓国の作品は男におもねって適当にあしらう事がなく、現実をそのまま書く事ができる文化なのか、日本とどう違うのかと疑問に思う。

こういった作品が日本で絶賛されないのは、日本の文化の方が遅れていて男尊女卑が酷いからなのではないかなとも思う。

日本の場合、男だけではなく女からの男尊女卑も多いので一般的に差別を行う人間がそれが差別だと気づいていない事による問題がある。

企業の決定権を持つ人間が猿並みの知能しか持っていないが故に日本の人権問題は世界から、隣の韓国からも遅れをとってしまっているのだろう。

ちなみに日本の警官は今でも被害にあった際に女が悪いみたいな言い方をします。映画でスカートを長くしろ、笑顔を見せるなと主人公が父親から言われたように。加害者が悪いのは誰が見ても明確なのに。

家族では女が我慢しているから(社会によって我慢されられているから)こういうことになっているというのがすごく明確に描かれている。
兄弟で一番成績がよかったのに兄の学費を稼ぐためにすぐに働きに出た母親、男ばかり可愛がる無能な父親、それに何も言えない母親、その状況を変だと思わない末っ子長男。
この中にいる娘のうち1人は結婚に幸せを見出せず1人で過ごす事を選択し、1人は壊れる。
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