圧倒的脚本力によるミステリー。
これが事実をもとにしたストーリーというのも凄いが、それをミステリーとして観ている我々まで完全に騙しきる脚本と魅せ方は素晴らしかったです。
実際に起きた展開を2か月後の現在から描くことでストーリーを複雑化させ、面会室での対話を片方しか映さないことであえてミスリードを起こさせる。最終的には種明かしと同時に全てが覆されながらも納得のいくオチという、二重三重構造にヤラれました。
タイトルの通りキャラクターが9人いることもあってか人物描写はやや薄いですが、それを上回る脚本は一見の価値ありです。
全体的な流れやサウンドもオシャレでフランス映画っぽい作品でもあります。