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パラサイト 半地下の家族のグリパスのネタバレレビュー・内容・結末

パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

恐ろしいほど皮肉めいてるし社会性もありテーマ性もありながらエンタメとしてちゃんと面白いのも含めて怖い作品だった
貧困層に暮らしている家族が富裕層の家族に侵食していく様は恐ろしいけど侵食していく家族が悪いようには見えない描かれ方をしてるのがこっちの潜在意識にしょうがなさが根底にあると感じると余計に恐ろしく感じる
奥様の信用してるものはとことん信じてしまう心理は明らかに国家の頭が操られたり最近ではコロナワクチンを打つななどの根拠ない理論を正論として扱う視野が狭くなっている描写も皮肉めきすぎていた
大卒500人が警備員1人の応募に応募する韓国の世の中で4人全員就職できたのがすごいとか言ってるあたり韓国ではそれが当たり前なのかと考えてしまう
家族が旅行に行った後家で贅沢して雨が降ってるシチュエーションから何もないわけがなく今までノリが軽く悪いことをコソコソとやっているテンポのいいコメディのりだったのがここを境に一気に雰囲気が変わって元家政婦が訪問した瞬間地下に空間があるとわかった瞬間からスリラーにジャンルが様変わりする演出は見事だった
その後自分たちがやっていることがバレて
動画を撮られて奥さんに送りつけられるとバレてしまうと焦り従った後の送信ボタンが北の核のボタンと比喩してるのがとても恐ろしくかつSNSに拡散されてしまうことと同じことなのでその2つを揶揄してるシーンは鳥肌がたった
そこからの崩壊は素晴らしい描き方だった
貧困層は洪水で避難しているにも関わらず
息子の誕生日パーティーをやるなどといった格差による日常の違いや金があれば災害だろうと問題なくなってしまう格差社会を描写しているのがあまりに皮肉すぎて怖かった
最後はまさかの人が暴れたから予想外だったし富裕層の意識なき差別が人を傷つけるとどうなるかは身に沁みて感じる結果になってしまった
お父さんはその後身を隠し半地下に住み続けるけどそこから抜け出すことは多分一生かかっても無理なんだなと思わせるラストだった
貧困層から抜け出すには並大抵のことやずる賢いことでは抜け出せないことがわかる映画だったしほとんどの人は燻るのかと思うと考えさせられる映画だった
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