才能はないが芸術家になることに固執するうだつの上がらない男ヘルマンが大成した伯父から創作活動の場にと薦められた部屋で壁に空いた不思議な"穴"を見つける。
そこには姿は見えないが壁の向こうから話しかけ、人を魅惑する謎の肉塊を提供してくれる"女"の存在があった…
低予算のインディー映画ながら突飛なアイディアが光る不思議なファンタジーホラー映画で全編にダークな空気が漂っているものどこかシュールでともすればジョークにも思えるような展開に引き込まれる怪作だった。
名前すらわからない壁の向こうに居る"女"の存在がとにかく強烈で声のみで演じる女優さんの力量もあり超常的な存在である彼女(そもそも人間かどうかもあやしい…)に惹きつけられてしまう不思議な作品だ。
派手さのない限定的なシチュエーションかつ有名俳優が出ているわけでもないのでやや玄人向けっぽい作品だが80分と比較的コンパクトな尺なのとそこそこテンポの良い構成なので変化球的でありつつも意外に観やすい映画だった。ホラー映画の変わり種としていかがだろうか。
ちょっとエッチなシーンがあるので視聴の際は一応ご注意を。まぁ、とてもシュールな絵面ではあるが…