あもすけ

初恋のあもすけのネタバレレビュー・内容・結末

初恋(2020年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

三池崇史最高と悶えながら観ることができたことが最高。与えられた予算で求められた作品を撮るという枠のなかで暴れまくったVシネ作品群に魅了されてから、いつまで経っても三池崇史と聞くと期待してしまう。作品の規模が大きくなってからも多作だし方向性も多岐に渡っていて、内容的に惹かれないものも多いけどその分めちゃくちゃ惹かれるやつが今でもあって、原体験的に刻んでくれた人だからハマったときのハマり具合は最高。ボス同士の因縁から裏切り者の悪巧み。利用されて嵌められて殺されるだけのはずだった人間が絶妙の粘り。死んでもタダでは死なないし、死なないどころでなく殺すまで死んでたまるかの激烈な生き様まで燃えていた。ガンガン死んでくのがもう全員そういうことだろうと思ってからまた加速してグチャグチャになっていく。そのなかに見る仁義に痺れるし、間抜けとシリアスがごっちゃになって最高の場面があったし、めっちゃ面白かった。死ぬと知ってから加速した主人公を囲んでいたのは、死と隣り合わせの道を選んだ人間たちで、ギリギリ踏ん張りながらその感覚を掴んで離さなかったのだと思うとグッとくる。切れ者なはずが間抜けで絶妙な小物という愛おしいキャラクターの染谷将太とてもよかったし、どこまでもベッキー最高すぎた。
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