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レボリューション -米国議会に挑んだ女性たち-のGreenTのレビュー・感想・評価

3.0
アメリカ史上最年少で下院議員に当選したアレクサンドリア・オカシオ=コルテス(AOC)って人に興味があったので見ました。

「2018年の中間選挙に、米国議会議員候補として出馬した女性の新人民主党員4人を追ったNetflixオリジナルドキュメンタリー」ってことなんですけど、私はあまり政治に詳しくないので私の理解したとこによると、この選挙は要するに、その地域で「民主党員として政府に参加する権利」を勝ち取る?みたいなことらしい。

AOCだけじゃなくて、ネバダ州のエイミー・ヴィレラ、ミズーリ州のコーリ・ブッシュ、ウェストバージニア州のポーラ・ジーン・スウェアレンジンにも密着取材しているんだけど、あまり興味なくて、AOC以外の3人のところはおおむね飛ばしちゃった。

AOCはニューヨーク14区、ブロンクスのあたり?の候補なんだけど、ここには14年間?だかなんだか、もう長年やっている白人男性議員がいる。だいたい、こういうのはもう根が張っていて、こういう権力のある人にチャレンジする人いないじゃない?この白人のおじさんは、いかにも金持ちで、なんにもしなさそうな人。なんか、選挙の時に公民館みたいなとこでディベートするんだけど、こういうのももう何年もやってなかったらしい。

で、今回は、AOCがお膳立てしてやるんだけど、この議員は出てこなくて、代わりに黒人の女性を送り込んでくる。この代理の女性は「議員はこのディベートを大事に思っていないわけではない」とかって言うんだけど、AOCは、「これは、みなさんのことを真剣に考えている候補は一人しかいないってことです!」って言いきっていた。いけいけ~!こういう政治家の欺瞞を晴らしてくれる人スッキリするよね。

で、ディベート見に来た住人たちは、大体が有色人種。黒人、メキシカン、中東系の人?なのに、この区域を仕切っているのは白人男性。しかも金持ち。あ、そんで、こいつニューヨークにさえ住んでないんだよ!集まった人達は地元の自営業の人とかで、AOCにいろんなことを直接訴える。

他の3人の立候補の女性たちにも、それぞれストーリーがあるんだけど、政治的な状況は変わらないと思うんだよね。権力のある白人男性がドン!と座っていて、なんにもしない。だけど誰もチャレンジしない。自分は経験も浅く、しかも女だ、マイノリティだ、と信用を得られない。そういうところで頑張る!自分を信じる!勇気を持って立ち上がる!って感じ良くわかる。

AOCはすげー頭いいし絶対退かない人なのですっごい興味持っていたんだけど、本当に貧しい、普通の家庭から出てきた人。シングルマザーに育てられたんだけど、お父さんは亡くなっちゃったらしい。親はすごい苦労してAOCをいい学校に入れたらしい。AOCは企業だけが金儲けしているのを攻撃している人なので、もともと非営利団体で働いていたんだけど、貧乏で家のローンや学生ローンが払えなくてバーテンダーをしていた。立候補した後もしてたみたい。

AOC以外の候補は落選してしまう。ニューヨークが一番あとだったので、どーなるかなと思ってたけど、当選したときのAOCの本気の驚きが新鮮だった。

こういう人も、政治の世界に染まってしまうと変わってしまうかもしれないし、どうなるかはわからないけど、他の白人特権階級のじじいたちに比べたらやっぱり応援したくなる。私も今の資本主義は正しくないと思うので、応援する!
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