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燃ゆる女の肖像のdowaikiは家にいるのレビュー・感想・評価

燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)
5.0
〜京都の民家の軒先の赤いバケツの消防〜

ふざけている場合ではないかもしれない。
18世紀、フランス、上流貴族、芸術、女、静かな、ラブモノ。全部オレの興味薄いところなのに、この目の離せなさ。只者じゃない構成の妙がある。

「前の人は描けなかったわ」って言うから「毒々モンスター」顔面ホラー系だと思ったおれの馬鹿。とんでもない。綺麗な顔してはって…
眉が強い。
とくにアデル・エネル(描かれるほうのエロイーズ)。顔ずっとみてたら貴花田騒動の時の宮沢りえに見えてきて。スキャンダル報道の時のいしのようこにも似てるな、とか。困難に陥った美貌の緊張が徐々に溶けていく経過👄、カンバスを通した描写がほんとに見事で。顔面オブジイヤー2022ノミネート確定。

Portrait de la jeune fille en feu

「燃ゆる」とかいい感じに抽象化されたタイトルになってるけど"la jeune fille en feu"直訳「火のついた若い女」。火!🔥ついてるから!で爆笑してもーた。
…いやこれも…意味があるんよな…マリアンヌ(描くほう)は文字通り燃え上がったあの時のエロイーズの記憶をさ、自分だけの絵に封じ込めてさ、大事にとっといたわけだろ。知らないうちに男性目線?ちょっと違うな、女を愛する者目線で描いてしまってる感じとか。深いよ(たぶん)!

28ページも、続くオペラ鑑賞のシーンもすげーよ(おい語彙)。
BGMなんて要らん。そこに曲はある!3つの曲シーンのインパクトもすげーよ(語彙)。
振り返って?振り返らない!がもう超絶すげーよ。

監督セリーヌ・シアマ、とんでもないんじゃないだろうか。過去作もみよう。