Fitzcarraldo

ラビッド・ドッグスのFitzcarraldoのレビュー・感想・評価

ラビッド・ドッグス(1974年製作の映画)
2.5
13日の金曜日という絶好のタイミングで【第8回 夏のホラー秘宝まつり2021】に参戦!

「不要不急の外出は控えて」
「買い物の回数も減らして」

都知事も首相も何年同じことを言い続ければ気が済むのか…。

口ばかりのお願いが、コロナ対策の柱となってる気がするのだが…お願いするなら、しっかりした休業補償と全ての国民に一律に給付金を出してくれたら、ある程度みんな守るだろ!30兆円の予算を余らせてるんだから、真っ先にそれをやってほしい。

緊急事態宣言が出る度に、給付金や支援金が無くなっていくのは何故に?なぜコロナは終息してないのに家賃支援給付金は終わりなの?おかしくないか?やってることも言ってることも…そりゃ誰も守らないよ。

東京オリンピック土壇場の退陣問題から、開閉会式…さらに金メダル噛みつきと、もうこれはホラー以外の何ものでもない。そもそもザハ案の撤回からエンブレム盗作と問題尽くし。「お・も・て・な・し」のキラーワードで東京招致に決まった瞬間から、東京五輪が夏のホラー秘宝まつりとなることは既に決まっていた。

「不要不急の外出かはご本人が判断すること」とアホな大臣が言い切ったので、現実のホラー祭りから逃避行すべく必要火急と判断して13日の金曜日に夏のホラー秘宝まつりへ。

"giallo"ジャッロ映画の原点といわれる『知りすぎた少女』(1963)を監督したMario Bava特集上映。ほとんどの作品が日本初上映という素晴らしい企画である。

"giallo"とはイタリア語で黄色を意味する語で、黄表紙のペーパーバックに装丁されたイタリア版のパルプ誌が由来のよう。

1929年に出版された"Giallo Mondadori"が起源となっているようだ。

そこからイタリア語ではジャッロを、ミステリ小説、犯罪小説、探偵小説を指す同義語となり、後に映画においても転用されることとなった。

映画においてジャッロを始めた男マリオ・バーヴァの監督作1974年の"Rabid Dogs"
この作品は…
[撮影終了間際に出資者の他界で製作が頓挫。息子のランベルトらが1998年に完成させたいわくつきの犯罪映画]とあったり…

[1974年にプロデューサーが破産したとき、制作の最終段階で裁判所に押収されました。 法的な論争に巻き込まれ、1997年まで劇場公開されませんでした]とあったり…

[非常に低予算で、2日間の撮影の後、バーヴァは映画を完成させるのに十分なお金を稼ぐために、撮影監督のエミリオ・ヴァリアーノを解雇し、自分でその仕事を引き継ぐ必要がありました]とあったり…

[マリオ・バヴァ監督が亡くなったとき、映画は不完全でした]とあったり…

一体どれが本当なのか?全てを掛け合わせると辻褄が合わなくなる…。
歴史とは、このようにして真実を隠してしまうものなのだな。

マリオ・バーヴァ弱者の私には判然としない…。

そのあたりのいわくつきの所為なのか分からないのだが、先ず第一印象は画面が暗いということ。自分だけ3Dのメガネを掛けているのかと思う程に暗い。

真っ昼間のシーンなのにNDフィルター(減光フィルター)を掛けたかのような暗さが気になって仕方がなかった…。

これは撮影時のミスというより、単純に劇場の設定の問題だと思うんだけど…。

プロジェクターの光量を上げれば解決されそう…。映写機の設定には詳しくないが、テレビの明るさを調整するように、スマホの画面の明るさを調整するように出来ると思う。

昔々、ミニシアターでバイトしていたが、作品の音や明るさは主任が毎回チェックして調整していたのを覚えている。これだと、大切な作品が、ようやく観客の前に届くという寸前のところで、劇場の主任のセンスによって左右されてしまうことになる。

もちろん監督によっては、劇場に来てチェックする人もいたが、大抵が劇場任せ。

その主任の設定に、いつも音が小せぇと不満を漏らしていた若き日の私。

なので、音も明るさも劇場の設定次第、センス次第で様々に変化するのだ。

この辺は感性の部分なので、正解というのがないのが難しい…

しかし、私のバイト先では主任だけが一任されていて、他の人は手が出せなかった。
そうした権力の集中が作品をダメにしてしまう可能性がある。

バイトだって映画好きの端くれなのだから、みんなの意見を聞いて調整して欲しいと願う。キネカ大森がどういう体制でやられているのかは知らないが…。明らかに暗かったと思うんだよなァ…


あとは、音も気になって仕方がなかった。
これは劇場の設定ではなく、現場の問題なのか、MAのミスなのか?それともアフレコ?音声のトラック数の問題なのか?録音技術を知らない為に、原因が掴めないのだが、とにかく台詞が浮いて聞こえるのだ。

全ての台詞が一方向からしか聞こえないためなのか?これはどうしたらいいのだろう…。浮いて聞こえるから、リップと合ってないように感じてしまう。

実際にリップと音が合ってないのかもしれないけど、ものすごい違和感のまま最後まで慣れずに終始気持ち悪かった。

殆ど車の中のシーンばかりなので、画変わりもしないからリップが合わないと集中できずに飽きてしまう。ほぼほぼ顔のアップなのにリップがズレるから疲れちゃうよ。

芝居もデカイし…
特に32とナイフのコンビ。
芝居がうるさい。

途中で乗ってきた派手なおばちゃんマリアは、すげぇいい顔してたけど、この人の芝居もうるさかった。殺されて、投げ棄てられるときの顔は最高だったけど…。

ラストは…

「オマエが歌うんかい!!」
ごっつええ感じの浜ちゃんばりのツッコミを入れたくなる衝撃の展開!

子供の毛布の下に拳銃?はて?オカシイなぁと思ったら…。

予想を超えるラストと、そこからバサっと切り捨て御免のように終わるのは、前段が退屈だっただけに気持ちが良い。

全くホラー要素はなかったけど…
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