セガール幹事長代理

性の劇薬のセガール幹事長代理のレビュー・感想・評価

性の劇薬(2020年製作の映画)
2.5
世間にテレワークが当たり前のように浸透してから早くも数年が経過しようとしている。

最初こそ慣れない業務方式に戸惑っていた飼い慣らされたサラリーマンたちの大多数も、今や朝起きて、上半身スーツ下半身パンツの朝礼ZOOMをこなし、1日のノルマを午前中に完遂し、あとは適当にpornhub開いて、好きな時に昼寝をする…そんな就業態度でも会社が回っていることに気付き終えた今日この頃であろう。
特に仕事中に酒を飲むことを覚えると、人間の堕落性に拍車をかけることは明らかであり、身長180センチ体重80キロだった私は、3年がかりのウェイトトレーニングと酒とピザポテトの過剰摂取で120キロまでの増量に成功し、薄毛、ED、高血圧、高血糖、耳鳴り…とおっさんの持病ガチャをフルコンプするに至った。
さらに髭も剃らなくなったもんだから近所の子供からはオウム真理教とか淫乱テディベアとか呼ばれる始末で、今や立派な不健康な巨漢である。

私が離婚してから積極的に女の子を紹介してくれようとする優しい友人達ですら連絡を寄越さなくなり、親戚の集まりでは勝手にゲイ認定され「そういえば俺ずっと変な目で見られてた」「あいつと一緒にサウナ行くと目つき変わる」と根も葉もないことを言われ、孤独が孤独を呼ぶ悪循環に陥っている。
そんな中でも定期的に連絡をくれる親友(♂)が先日初めて男を抱いたとのことなので、彼への凱歌として本作を鑑賞した次第だ。

自殺願望ありの男性に♂の快感を与え、生きる喜びを問いかける、というのがテーマの一つの本作だが、「目を覚ますと手足を拘束されケツを掘られていた」というSAWでもトップクラスの拷問を体験する本作の主人公はバリバリのノンケだ。

オリジナルがBLとのことなので、原作は女性なのだろうが、世の中の女はすました顔で普段こんなこと考えてんのかと思うと恐怖で街を歩けなくなる。
BL全般に疎いので何とも言えない部分もあるが、ろくすっぽほぐしてもいない肛門に禍々しいおもちゃを突っ込まれて快楽に震える、みたいな流れは現実的ではないし、こうすりゃ男は喜ぶのね、と勘違いする女も出現するから本当によくないと思う。
ローションぬっとけば全部チャラみたいな危険な発想は根絶すべきだし、そもそもなぜ公開前に誰かツッコミを入れなかったのか。ゴーサイン出したやつも、これ観て喜んでる連中も全員同罪だ。

私は昔、「女を口説きたければ、一度女になりきるべし」というチャラ男の先輩の教訓を「女装して肛門に何かを入れれば女の気持ちがわかるかもしれない」と儚い希望を持って実践したことがあるが、映画みたいな、乱暴な出し入れを繰り返してたら切れ痔どころか人工肛門待ったなしである。

普段から女どもは男の愛撫が雑だの早いだのせっかちだの文句ばっか言ってる割に、やってること同じだからね。冷たいローションを乱暴に塗り付けるのとか優しさゼロでこちとら全くテンション上がらないのです。
人肌レベルに温めてから使えって小学校で習わなかったのか。

あと途中、絶頂しそうな男が「せり上がってきた!」って叫ぶシーンがあるんだけど、偏差値30のことしてるお前が偏差値70の日本語使うんじゃねえよって思いました。

全体的に出直してこいって感じでした。