ネブュラー

ソウルフル・ワールドのネブュラーのネタバレレビュー・内容・結末

ソウルフル・ワールド(2020年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

「インサイド・ヘッド」「ウォーリー」「モンスターズ・インク」などピクサー傑作群を産み出してきたピートドクター最新作「ソウルフルワールド」。遅ればせながら、鑑賞。
うーん、安定の大傑作!!笑
設定の奇天烈さ、テーマの奥深さに対して思考がぐるぐる回る一方、夢を見るような、ただライドして楽しむことができる作品の塩梅、バランス感覚が異常に長けている。
ソウルフルワールドの世界じゃないけど、あっちいったり、こっちいったりみたいな。

インサイドヘッドに近いスピリチュアル観と想像を駆使したメカニズムの設計をわかりやすく映像化、そのインスピレーションの底の見えなさに脱帽させられる。
夢と現実に挟まれる大人、目的を持てない子供(というかまだこの世に誕生していない魂)を通じて、夢にたどり着いたと感じた時に分かる自身の本当にやりたいこと、使命。人生の目的、やりたいことなんて分からない人の方が多いけど、自ら体験して五感がキャッチする生きているという実感の積み重ねに身を委ねることも人間の特権であり、小さな、もしくは大きな気づきに喜びを感じれたら、どんなに幸せだろうということ。
夢と現実が浮かび上がらせる葛藤、その夢の行方、目的地が見えない、何がしたいかもわからないという思いは普遍的でありながら、特にこのコロナ禍で顕在化されている意識であり、そういう意味で同時代的作品だし、もっとシンプルに楽に生きることのヒントを教えてくれそうな作品。
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