大人向けのピクサー作品だ。
主人公は「おっさん」だし、メインストーリーの核が「ジャズ」だ。
この作品の大きな意義としては、主人公が黒人なことだろう。ピクサー映画としては初めてだ。
印象的だったのは、「リアルさ」だ。
主人公はヒーローでも何でもない、一人の人間だし、NYの街が本物のように汚れているし、リアリティがある。
ディズニーっぽくなく、「華やかさ」もあまりない。
噛み締めるような作品だ。
だが、だからと言って子供が観て楽しくないということではない。そこがピクサーの凄いところだと思う。
個人的なイチオシは、音楽を手掛けたジョン・バティステだ。
ジャズプレイヤーとしての演奏はもちろんのこと、オリジナルソングもグッとくるものがある。
素晴らしい音楽をも楽しめるアニメ作品ということで、なかなか珍しいのではないだろうか。