女性指揮者のアンドレア・ブリコの半生。
女性指揮者の先駆者であり、女性のみのオーケストラを作った人。
その人生が素晴らしいし、映画の題材として面白い。
ちょっとメロドラマの部分を強調して見やすくはなってるんでしょうけど、
もうちょい社会派の面を強めても良かったし、
そもそも指揮者とは?とか
指揮者と演奏者の関係とは?とか
を深く描いて欲しかったな。
とくに音楽面、演奏面はちょっと肩透かし感ありました。
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1902年生まれのアントニア・ブリコはいわゆる女性らしいスタイルで指揮をしている。
1914年の第一次世界大戦とココ・シャネルによって女性のパンツスタイルは解放されているはずだけど、
オーケストラの指揮をやるには「男にならなきゃいけない」という考えではなかったっぽい。
ご本人の写真を見てもわりと〝女性らしい〟。
女性が男性化しなくても平等になれるのは素晴らしいこと。
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映画について。
139分あって長いんですが、少女時代からの半生を描いているので、物事はサクサク進む。
そんなに重厚でも端正な作りでもないんだけど、話自体が面白くて飽きることはなかったです。
恋のお相手フランクはどうでもいいとして
ナイトクラブのベース弾きのロビンがいいですね。
ロビンが実在の人物なのかどうかを調べられなかったんですが、
いくつかのシーンでとても重要なキャラなので実在なのでしょう。
ただ、複数の人物を1人にまとめてる可能性はあるかな。
ロビンの存在によって広がりのある映画になりましたね。
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100年前のお話です。
さて、100年後の現在どうなってるでしょう。
ラストネタバレはコメント欄に。