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魔界探偵ゴーゴリIII 蘇りし者たちと最後の戦いのFREDDYのネタバレレビュー・内容・結末

3.5

このレビューはネタバレを含みます

イゴール・バラノフが監督、アレクサンダー・ペトロフが主演を務めた、日本文学にも強い影響を与えた文豪ニコライ・ゴーゴリをダークヒーローに落とし込み難事件に挑んでいく様を描いたミステリー『魔界探偵ゴーゴリ』シリーズの第3作である本作は、教会に頼まれ悪魔狩りを行っていた神学者で祈祷師のコーマ・ブルットとともに挑んだ妖怪ヴィーとの戦いによって一時は昏睡状態に陥るも一命を取り留め目覚めたところ、自身が提案した策が仇となり7人の女性が"黒騎士"に惨殺されたことでアレクサンダー・ビンフ署長に"黒騎士"の容疑をかけられ逮捕されてしまったニコライ・ゴーゴリが、報復を望むコサックや村人らの襲撃によって命を脅かされていたところ突如として現れ救ってくれた、"黒騎士"との戦いの後に身を潜め捜査にあたっていた探偵グローとともにヴィジョンで明らかとなった"黒騎士"の正体であるリザの夫アレクセイ・ダニシェヴェスキーのもとへと駆け付けるも、思いも寄らぬ"真実"や"裏切り"、そして"巨大な陰謀"と遭遇していく様が描かれた作品となっているのだが、率直な感想としては、説明不足な点は否めないがそれでもとても面白い作品でしたし、予想通りの展開を見せるがそれだけに留まらず違った角度から物語が展開されるので終盤の畳み掛けも決して悪くはない。今作もまた中々見応えのある一作でしたね。ようやく"黒騎士"の正体や"黒騎士"にまつわるエピソードが掘り下げられますし、探偵グローも再登場。そしてオクサーナとリザとの複雑な恋愛模様も結末を迎えますし、鍛冶職人ヴァクーラの娘・ヴァシリナの正体も明らかに。ヴァクーラやボンガートといった仲間たちと築いた友情もまた単純に良かったですし、主軸の物語は"悲劇"ではあるもののラストではコメディが映し出され今回も次作に目を向けさせられた。個人的には好きな一作ですね。続きが観たくなるほど面白かった。
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