KIRAKIRA

劇場のKIRAKIRAのネタバレレビュー・内容・結末

劇場(2020年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

感情がずっと振り回されてた映画
正しく愛されなくなったら、あとはもう腐っていくだけで、ずっとお互いに振り回されてる不安定さに心が苦しくなった

東京の大部分が「永くん」で占められる沙希ちゃんにとって、永くんの不安定さ=世界の不安定さ
永田はとにかく自信がないから、すぐ「またいつか会えたら…」とか言うし、他人に嫉妬して、否定してしまう
いいことがあったらたこ焼き買ってきて、酒で気が大きくなったら甘えて、泥酔して弱くなった沙希ちゃんを守れるようになったら強気になれたけど
でも、全部沙希ちゃんの求めてるものとは違うから、どんどん心がしんどくなって壊れちゃう

ラスト途中から演劇っぽさすごいなぁと思ってたら、本当に演劇に変わってて、演じれる永田はいいなぁと思った
永田は脚本に起こして、劇団員と練習して、舞台で演じて、完全にこの大恋愛をエンターテインメントに昇華できた
対して、沙希ちゃんは客席で眺めてるだけ
最後の1人になるまで立てなかったし、未練がましく舞台を振り返ってた
沙希ちゃんの20代のほぼ全ては永田の脚本に注ぎ込まれたみたいなもの
どこまでも自分大好きな永田が潔かった

山崎賢人ってキラキラ王子様役しかしないと思ってたから、小汚い役も演じれて俳優さんってすごい
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