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FREAKS フリークス 能力者たちのRのネタバレレビュー・内容・結末

3.7

このレビューはネタバレを含みます

自宅で。

2018年のアメリカ/カナダの作品。

監督は実写版「キム・ポッシブル」のザック・リポフスキーとドラマシリーズ「超電メカ X4」のアダム・スタイン。

あらすじ

父(エミール・ハーシュ「レッドライン 奪還」)と暮らす7歳の少女クロエ(レクシー・コルカー「リトル・マーメイド 人魚姫と魔法の秘密」)は家から出してもらえず、家の中だけで過ごす寂しい生活を送っていた。そんなある日、父親が寝ている隙に外出したクロエは家の前に停まるアイスクリームトラックのお爺さん(ブルース・ダーン「ヘルブレイザー」)に声をかけられ、自分はクロエの祖父であり、母親のメアリー(アマンダ・クルー「ウェディング・テーブル」)が生きていること、そしてクロエはFREAKS(超能力者)であり、隠された能力を持っていることを明かされる。

GW映画第三弾。

U-NEXTにて発掘し、調べるとFilmarksの評価もなかなかに良かったので、友だちと車内で鑑賞。

色々と言いたい部分もあるけど、面白かったです!

お話はあらすじの通り、みんな大好き、「超能力もの」なんだけど、主人公クロエの能力が発露するまでが割と長め。初めはエミール・ハーシュ演じるお父さんに半ば軟禁状態で匿われているところからはじまり、ちょっと外に出ただけでめちゃくちゃ怒られててカワイソス。

ただ、それには理由があって、どうやらこの世界にはフリークスと呼ばれる超能力者がいる世界で、お父さんとクロエはその能力者であることがわかる。で、それぞれの能力のチョイスがまた面白いんだけど、それはまた後述。

で、このフリークスの特性ってのが、感情が昂ると能力が解放されることと、能力を使うと目から血の涙が出る点。まぁ、ここらへんは近々で観た「炎の少女チャーリー」と同じで、まぁ言っちゃえばアリガチな要素。

なんだけど、このクロエを含めたお父さん、おじいちゃんの3世代の能力設定が面白い!例えば、アイスクリーム売りに化けていた、ブルース・ダーン演じるおじいちゃんの能力は透明化だったり、なんとお父さんはジョジョのDIOのスタンド「ザ ・ワールド」と同じく時間を止められるというチート能力だったりする。

大体、こういう超能力を扱った映画って、大体が超パワーが〜とかサイコキネシスが〜とか、まぁ能力自体は割りかし万能なのはわかるんだけど、みんな似たり寄ったりで絵柄が凄まじく地味なのが多くて、その点がいつもいつも絵柄に派手さを求めるお子様な俺には不満点が残ることが多いんだけど、今作の能力のチョイスは中でも割と玄人向き設定というかピーキーな能力持ちが多くて興味深い。

しかも、本作その出し方も上手くて、例えばお父さんがおじいちゃんに「(その場から)消えろ!」と怒ると、そのまま透明になって消えちゃうとか、お父さんもずっとクロエのことを匿い、フリークスであることを隠し続けてきた=能力をなかなか出さないでヤキモキしているところにクロエが事故りそうになった時に迷うことなく能力を駆使して、車の軌道を

で、その最たるものが主人公のクロエ。なんと、その能力は「人の心を操る」という主人公というよりかはどちらかというと悪役側の能力である新しさ!!初めは純粋で無垢なクロエが使うから、隣家に住む友だちにアイスクリーム買ってきてもらうとか、隣家の両親に本当の親になってほしい!とちょっとヒヤヒヤする能力の
使い方なんだけど、まぁ家庭に恵まれないクロエが、やってもおかしくないかなーって感じで観ていると、だんだんとダークサイドに染まっていき、終盤では警察官に拳銃自殺させたり、隣家のクロエに敵意を感じるお母さんをハメて銃殺させたりとやってることは完全に悪役です笑。まぁ、クロエ的には家族を助けるためにやってるわけなんだけどね…。

ただ、能力の見せ方だったり、展開の予想のつかなさはあったりと作品自体の面白さはあるんだけど、今作のゴールってお母さんを助けることだと思うんだけど、なかなかお母さんを助けにいかないな…と思ってヤキモキしながら観ていると結局外の世界にはほとんど出ていかず、敵が攻めてきたり、ラストにはなんと囚われたはずのお母さんの方からやってきたりしちゃったりして(お母さんの能力は飛行能力!!)終わる!!

終盤ではなぜか人を操る能力のはずのクロエがお母さんの視点を共有する能力を使ったり、テレパシーで交信していたりと付加能力も発揮しちゃう便利設定で物語が進んでいったりと「ん?これは誰の能力なの?」と混乱しちゃう場面もあって、せっかく面白くなりそうなのになーんかまどろっこしいまま終わっちゃったのがすごく残念だったかな…。

うーん、多分外の世界に行って、3人で救出するための予算がなかったのかなぁ…。多分低予算だろうし。

ただ、上述したように「見せ方」はものすごく上手いし、この手の映画にしては全然チープさは感じないばかりか、先が気になる面白さはあるので、一緒に観た友だちが言ってたんだけど、どちらかというと映画よりもドラマシリーズで作った方が作りとしては合っていたのかも…。

まぁ、でも監督の2人、なんかオーディションも勝ち抜いた精鋭らしくめちゃくちゃ実力はあると思うし、なんか忘れた頃にディズニーにフックアップさせられてMCUのヒーロー映画かドラマ作る未来が俺には見えた笑!!
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