つちのこリータ

異端の鳥のつちのこリータのネタバレレビュー・内容・結末

異端の鳥(2019年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

しっかりと休養と時間を確保してから見る事をお勧めします。

前から気になっていた作品をようやくみる事が出来ました。

冒頭、ピアノを引く主人公は戦争が始まる前は一般より裕福な家庭で育った事を想起させます。しかし押し寄せる不幸の波に段々と人間性を失っていき、生きる為に残虐性を身に付けて行く様は改めて人間の潜在的な暴力性を再認識させられます。

唯一の救いは老兵のドイツ軍将校とバリーペッパー扮するソ連兵です。

スプリングフィールドからモシンナガンに持ち替えやはり左構えの狙撃アングルはプライベートライアンのオマージュと確信しております。

プライベートライアンが戦争のリアリズムの革新作だとしたら本作は戦争がもたらす人間の尊厳を問う作品かも知れません。

モノクロ映画はあまり観ませんが、最後まで集中して見る事が出来ました。