でん六まめ

娘は戦場で生まれたのでん六まめのレビュー・感想・評価

娘は戦場で生まれた(2019年製作の映画)
3.0
NHKのドキュメンタリー(この映画のディレクターズカット版?)で観た。
ただただ子供達が可哀想。
手足を縛られた動かなくなった男の子、手足に一切力はなく人形のように揺れながら運ばれていく爆弾で亡くなった男の子、弟が目の前で亡くなって泣くお兄ちゃん、真っ白で息を止めたまま産まれた9ヶ月の赤ちゃん、辛すぎる映像だった。
赤ちゃんが息をした瞬間思わずよかった…!と声が出た。
小さい子供なのに爆弾の名前を当たり前のように知っていたり、こんな危険な戦場なのに、出て行きたくない自分1人になっても残ると言って泣く男の子。
本当は出て行きたいんじゃないかと平和ボケしてる私は思ったけどそんな簡単な事じゃないんだろうな…

以前“存在のない子供たち”を観たからか、自分にも小さい子供がいるからか、平和ボケした考えなのか、なぜこの状況で2人も子供作る?なぜ戦場に戻る?なぜ子供だけ安全な場所に預けて行かなかった?と思ってしまった。
産まなきゃ良かったとか、2人目できてしまったどうしようとかいうセリフがあってすごくモヤモヤした。避妊はできないのかな。
アレッポに戻る時も、父親が“この子にもその役割がある”って言ってたけど、何も知らずに戦場に産まれたのに押し付けられて可哀想だと思ってしまった。

前まではこういう戦争の映像を観てもいまいち現実味がなかったが、今ウクライナでも同じ事が起きているし、日本も他人事ではないなと思うから尚更観ていて恐ろしかった。
子供が大人の事情に巻き込まれて亡くなるのは本当に許せない残酷すぎる。