きぬきぬ

風にそよぐ草のきぬきぬのレビュー・感想・評価

風にそよぐ草(2009年製作の映画)
4.5
はっと心囚われる瞬間!もう若くない独身女性、孫までいる初老の男性とのほんのさりげない出逢い、恋、戸惑い、妄執、繊細で不器用に揺らめく心理の描写が、自然の景色とも一体になりエリック・ゴーティエの撮影があまりにも美しい!
一見ストーカー物。でも誰かと出逢ってしまい心囚われてしまう、そのどうしようもなさ。追われていた者が追う者の不在に戸惑う複雑な心理。サビーヌ・アゼマ、アンドレ・デュソリエは本当に素晴らしい!
ユニークであるのに恋のせつなさつきまとう!☆


脇役でマチュー・アマルリック出てる。
この作品、マチューにエマニュエル・ドゥヴォスも出てるから、なんとなくアルノー・デプレシャンを想起してしまったけど。レネは亡くなるまでサビーヌ・アゼマと アンドレ・デュソリエを常連に起用してたけど、この作品の主人公たちは老齢に達しようとしていたけれど、あまりに瑞々しくて、レネにはマチューやドゥヴォスをメインにでも撮って欲しかったな。少し心残り。
きぬきぬ

きぬきぬ