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ペインティングプール
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『ペインティングプール』に投稿された感想・評価

kyoko

kyokoの感想・評価

4.2
東京イラン映画祭ではこれがダントツに良かった(っていっても7作品のうち3作品のみの鑑賞だけど)。

製薬会社の梱包部門で働くレザー(アーミル・カーンに激似)とマリアム(どこか鈴木杏樹っぽくてとっっってもかわいい)はともに知的障害を持つ夫婦。ふたりの間には10歳の息子ソヘイル(だったかな)がいる。ソヘイルの知能はとうに親を追い越してしまい、極度に恐がりで料理も覚えられない母や一緒にアニメを楽しむ子どものような父に対して、徐々に違和感や恥じる気持ちを抱くように。まあそれは仕方ないよね……
ある日つい母親にいらだちをぶつけた息子に父は手を上げてしまい、ソヘイルは友だちの家に行ったきり帰ってこなくなってしまった。

息子のために、自分たちができること、できないこと、それでも今しなくてはならないことを懸命に考える夫婦は、決して足並みが揃っているとは言えない。ときおり気持ちがすれ違いながらも、レザーは家長として父親として家族と向き合おうとし、マリアムは自分の恐怖心を克服することで母親として成長しようとする。

いくらでも感動的に盛り上げられそうなのに、あえて大げさにせず、穏やかに迎えたラストが印象的だった。

決して感動ポルノではない。
親が子を慈しむ幸せ。親から慈しまれる子の幸せ。
ただそれだけをシンプルに伝える映画。
CHEBUNBUN

CHEBUNBUNの感想・評価

3.7
【日本の唐揚げ論争/イランのピザ論争】
先日、第3回東京イラン映画祭に行ってきました。東京イラン映画祭とはイラン文化センター主催の無料イベント。日本ではあまり知られていないイラン映画を楽しめる映画祭だ。知名度がかなり低いらしく、Twitterでほとんど話題になっていない且つ、実際に訪れても20人ぐらいしか来ていなかったのですが、非常にレベルの高い映画祭でした。今回は、そこで観た『ペインティングプール』について書いていきます。アスガル・ファルハーディー映画常連シャハブ・ホセイニが知的障がい者の父役を演じた作品ですぞ。

日本では今、ポテサラや唐揚げが簡単に作れると勘違いしている男に対するバッシングが投げつけられているが、イランではどうやらピザらしい。本作は、家族の和解としてピザを作る過程が丁寧に描かれた作品だ。主人公のマルヤムとレザーは知的障がい者であり、製薬会社で単純労働しながら息子の教育費を稼いでいる。算数も国語もできない二人は息子を愛している。マルヤムは息子が勉強に励んでいるのを微笑ましく思っており、自分も勉強したいと絵を差し出し「採点して」と迫る。息子は適当に15点(20点満点中)とつけるが、彼女は大喜びしている。しかし、学校の先生からは教育の面倒を見られない二人に対してキツい言葉を投げられる。

そんな生活を息子は我慢していた。メガネを買い換えようにも、お金がないのでいいメガネを買ってもらえない。遊園地に行っても、急にマルヤムが暴れだして台無しになってしまう。そんな生活についにブチギレ、彼は彼女にこう言い放ってしまう。

「ピザぐらい簡単だろ、こんなのもできないのか!」

そしてそのまま家出してしまう。

哀しみに暮れる二人は息子のために、ピザを作ろうとする。レザーはピザ屋に張り付き、作り方を一生懸命学ぶ。チーズをどのように乗っけたら美味しくなるのか、雑貨屋の店長に訊いたりするのだ。そして不器用な妻と一緒に作り始める。しかし、トマトの位置がおかしかったり不恰好なピザだ。そうです、ピザ作りは簡単ではないのです。

本作は、ファルハーディー系のシリアスイラン映画でありながらも、彼の作品とは違い成瀬巳喜男的ゆったり繊細なタッチで、障がい者夫婦と子どもの生きづらさを描いている。勉強する機会がなかった二人に対して、勉強しても結局社会から落ちこぼれ哀しみに暮れる人を配置することで、閉塞に立体感を与える演出に唸るところがあります。

マズィヤール・ミーリー監督作はどうやら東京イラン映画祭ぐらいでしか紹介されたことがないそうですが、この監督イラン映画を読み解く上で重要とみました。

P.S.イランの学校事情は、フランス流を踏襲しており、センター試験に当たる《コンクール》に向かって日夜勉学に励んでいる。またフランス流につき、テストの点数は20点満点で採点される。さらには、一発勝負のコンクールでいい点数を取れなければ、男は徴兵されてしまうので、イランでは女性の大学進学率が高いとのこと。そんな面白い豆知識を教えていただいただけでも東京イラン映画祭行った甲斐がありました。
pherim

pherimの感想・評価

4.5
知的障害もつ若い父と母、わが家の“ふつうでなさ”に苛立つ少年。

仲睦まじく息子を愛してやまない父母が、子に反発されて戸惑す姿は本当に切ない。集合住宅の暮らしから製薬会社での労働、ピザ作りまで全ての描写が興味深い。母役は『花嫁と角砂糖』主演のNegar Javaherian。

第3回東京イラン映画祭2020にて鑑賞。

『花嫁と角砂糖』: https://twitter.com/pherim/status/1080251120469962752