【女湯の神秘】
U-NEXTにて。ペイント・オン・グラスによる短編アニメ。ある幼女の、母に連れられての銭湯体験。
キヤマミズキさんの作品はお初。本作に普遍性はなく、幼女の個人的な感覚に依っている。が、これがオモシロイ!彼女にとっては銭湯が、巨大でエキゾチックな空間らしい。
女性作家らしく、メイルゲイズから逃れた画にセクシャルは無く、男でも罪悪感無く愉しめる。www
汚れを落とし、疲れを取る入浴という行為が、幼女の眼にはかなりズレて飛び込んでくる。まさに“不思議な風呂のアリス”だが、母親との距離感がここまで開いてしまうコトには含みを感じる。幼い想像力が成せるスケール感は、恐怖もあったのでしょうか。
作者の母親は在日韓国人だそうだ。水墨画でサンドイッチしたような作風は、そこに影響しているだろうか?個人的には、中東に迷い込むような感覚がオモシロかったけれど。…ニッポンの銭湯なのに!
湯処にあつまる女たちは、幼女にとっては優しき進撃の巨人のようだった…。
<2024.5.17記>