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ミッション・マンガル 崖っぷちチームの火星打上げ計画のmasayaのレビュー・感想・評価

3.9
 米露に続く宇宙大国を目指すインドの科学者たち(踊る)が一発大逆転の火星ロケット打上げを目指す宇宙開発ロマン。爆音バキバキのボリウッド音楽が響く宇宙空間はなかなかに未知の映像体験だったし、ロケットが重力の軛を外し旅立つ瞬間はやはり感動した。

 けして強力なカタルシスがあるわけではなく、悪役に邪魔され続けるわけでもなく研究開発する場面が長いので、中盤冗長に感じる所もあった。でも夢を実現させるまでの実話ベースの話だからということだろうし、こういう純粋に夢を語れる映画を作れるところは羨ましさがある。
 科学者の夢を叶えられるのは一握りの人間だけ、だから科学者はそれを役立てなければならない。7時間の労働時間を15時間にすれば夢は叶います。他の国の映画では使えない台詞だなあ。中国という目に見えない宿敵の存在もちらついて、冷戦下の米ソ宇宙開発競争を彷彿とさせた。

 そうだね、ハリウッドの「ドリーム」って映画に近かったかも。違うのは「ミッションマンガル」は登場人物が踊るのと、男性のプロジェクトリーダーが居るとこ。
 あとムスリムに関わる描写があって(結構驚きの描かれ方だった)、これってインドの映画館ではどう受け止められたんだろ。気になった。
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