シチリアを征服したクマ王国の物語のtowakoのレビュー・感想・評価

ゆったり流れるあたたかい色の雲、魔法でふくらむたくさんのクマ、光る魚を吐き出す謎の植物、踊り出すクマたち、化け猫クリーチャー、自然に還っていく魂。色彩とデザインと劇伴すべてが最高で、いいバランス。好き。
人間とクマの争い、共存、そして別れ。イタリアの児童文学が原作だけど結構人やクマが死ぬし、死に方もシビア。
冒頭登場する老クマが何者かは明言されず、「きみにだけ秘密を教えよう」更なる物語の続きは作中の旅商人の少女にのみ語られる。想像力をかき立てられる良作。