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彼女と彼のmiのレビュー・感想・評価

彼女と彼(1963年製作の映画)
4.0
まさに対岸の火事といった冒頭から引き込まれる。
どうも様子がおかしいシーンの飛び方をするのだけれど、それはいい意味で予定調和を嫌うやり方の良さなのだと思いたい。
こどもたちの無邪気なシーンの撮り方はたぶん羽仁進監督にしかできないだろう躍動感。
一番印象に残ってるのは、洗濯物を拾うイコナさんと主人公の上下関係と、どちらの声もどちらにも全く聞こえないという世間的に見て相容れないことの象徴的なシーン。
クマの活躍っぷりからして、そのクマの顛末にはちょっとがっかり。
なぜそこまでしてイコナ家族を自分たちのいる側に引き上げたかったのか。何が彼女を掻き立てているのかまで理解が及ばなかったが、これもまた実録的なストーリーだと思うと苦々しい気分になる。
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