李

WAVES/ウェイブスの李のレビュー・感想・評価

WAVES/ウェイブス(2019年製作の映画)
4.5
"All we have is now."🚲🌅

2020年1番観るのを楽しみにしてた映画。現時点、関東で唯一上映してた劇場の公開終了日に滑り込んできた☺︎ 繰り返し予告再生してたから、念願すぎて冒頭から泣きそうだった。

人生は波のよう。感情が寄せては返す。劇中、いろんな人生の転機が映されるんだけど、揺れ動き曝け出される感情をぎゅっと詰めて詰められて、心がとても苦しかった。誰かの想いに応えることで、ひとは時々自分を見失ってしまう。抑圧、葛藤、後悔、憎しみ、喪失… 閉塞感に押し潰されそうになった。でも、どんな荒波に揉まれようと、闇が道を塞いでも、必ず光は差し込む。手を差し伸べ、救い出し、背中をそっと押してくれるひとがいる。そして、愛は、ひとを壊す力を持っていると同時に、赦し、再生、希望、多くのきっかけになりうる救済でもある。こう信じたくなる作品の構成が、とても綺麗だった。残酷なのに、美しかった。後半ほぼずっと泣いてたなぁ。ボロボロというか、永遠と涙がツーって垂れてくる感じ。没入しすぎて、余韻が頭をぐるぐるして、帰りもずっと頭がぼーっとしてたくらい。でも、だからこそ、前半部分に対してのやるせなさが、どうしても拭いきれない… 愛って難しいなぁ、

カメラが360°縦横無尽。ぐるぐるぐるぐる… けど、原色が目を引く幻想的な映像に見惚れてたからなのか、不思議と酔わなかった。それと、観てもないのにサントラ聴き込んでたから、音楽が流れる度にうきうきした。オープニングから ♪FloriDada なんて…!個人的には、 ♪True Love Waits をとっても楽しみにしてたんだけど、申し分なかった。(♪Waves / 蟹江, ♪Godspeed / Frank Ocean, この2曲が劇中で使用されてたら、更に最強だったなぁ) この、リリックと心情・情景描写のリンクが、さらにこの世界へと包み込んでくれる。ここの映画館の音響効果もあって、身体ごと光と音に呑み込まれた。ほんとに怒涛のラップパートなんて、ヤン車かクラブかなんかと勘違いするくらいにずっと低音響き渡ってた。心臓握り潰されたもん。まあ全体的に、さすがセンスを手のひらで転がしてるA24!って感じ。もちろん、あのレコードと同じ大きさのバカデカパンフも買って帰ったよ〜 心の底からほしかったから本当に嬉しい👼🏻 おうちでじっくり読みました。

また観る勇気は今はないけれど、辛い時はこの映画を思い出そうと思った。何があっても踏ん張れる気がする。登場人物皆が過去の自分、今の自分と向き合い、苦しみと共に一歩を踏み出していくこの物語は、誰かの人生をきっと救う可能性を秘めてると思うし、"一生に一度の傑作"、私は間違ってないように感じた。若いうちに、そして劇場で、鑑賞できたことを幸せに思います。素敵な映画体験でした。

(ルーク大好き!劇中の彼のインスタ、本当に存在してる!しかも、エミリーと現実でも付き合ってるみたい!この作品きっかけに!(?)幸せなきもち!そして、こういう痛みを伴う青春映画をみると、大切な人の手は何があっても絶対に離さない、受け入れるだけの器を持った人間になりたいと思います。)

2020/12/20
2回目にもなると余裕を持って観れたな。後半部分がやっぱり大好き。「何か齧りに行かない?」から始まり、ルーカスくん最強すぎる、、2人のシーン全部かわいい、、「お前は溢れる愛で生きていくんだ」♪Bluishが1番好きです。
李