『船のみんなは家族なら、私たちふたりは夫婦かも』
女子海洋学校の教育艦乗組員の活躍を描くテレビアニメ「ハイスクール・フリート」の劇場版は、ピンチに次ぐピンチのテレビシリーズから一転して楽しい文化祭回と思いきや、最終的には学生の手には余るレベルのピンチに立ち向かう艦隊アクションドラマ。
テレビシリーズで絆を深めたミケシロがお祭りの巡回の皮を被ったデートに興じる前半は百点で、いつの間にか小さい娘までいてガチで船のお父さんとお母さん状態でハッピーなのだが、シロちゃんの艦長への葛藤がメインストリームというのはまさにファンムービーである。
「パトレイバー」の東京湾決戦をより一層ハードにしたクライマックスはついていくのも大変で、吉田玲子さんが不在の中で世界観設定が暴走してしまったという感じであるが、ここぞというところで今までの劇伴や主題歌を挿入する演出は痺れるものがある。
鑑賞記録
2021.03.21
横須賀HUMAXシネマズMoviveTheater
→ＬＺの分離性に対する一体的な台詞と劇伴と効果で、横須賀の海でお祭りに参加しているような上映。クリアに抜けていく砲弾のキレも素晴らしい。レーザー光源のポテンシャルを絶妙に表現するスクリーンとの距離感と体感サイズ。
