さわら

聖なる犯罪者のさわらのレビュー・感想・評価

聖なる犯罪者(2019年製作の映画)
2.5
いくら事実であるといえ、なんの努力・苦労も無しにミサや告解で人々の心を掴むのは無理があるなと。同情の余地なく徹底的に悪を貫くなら気持ちよさも感じるが、ダニエルが微妙に善人ぶるのが大変痛ましい。蛇足。
宗教における「赦し」が如何にして認められるべきか。その深刻な問題に対し、なかなか悲壮さが伝わらないのはあまりに善人すぎるからだろう。

「閉鎖的な村×暴力×信仰」という見事なカルテットを並べながらあまり面白くないのは残念なのだけど、決闘シーンのカメラ滑らかに血を描く様は目新しくお見事。監督の他作もぜひ見てみたい。