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グッバイ、ケイティのがんびーののレビュー・感想・評価

グッバイ、ケイティ(2016年製作の映画)
4.0
最後の最後に少しだけ希望を感じた映画。

失業中の母親と2人で暮らすケイティは、貧しい生活から逃れサンフランシスコへ移住する夢をかなえるべく、ダイナーで働きながら町の男たちに体を売って生活していた。ある日、自動車工場で働く前科持ちの男・ブルーノと出会い恋に落ちたケイティだったが…。

本当に胸糞な展開ばかりで、この世に存在する「くそ」な人間を一つの街に集めてきたみたいな設定なんですけど、それでもなぜか心に残る作品でした。多分主人公がこの子じゃなかったら評価も大きく変わっていたのかなと思います。『サラブレット』に出てるっぽいのでそれも近いうちにみようと思います。

環境のせいにするな、という人よくいますよね。この作品はそういうことよく言う人に見て欲しいです。これ見た後に「ケイティーは環境のせいにしてるだけだよ」って言えるかな? 自分じゃどうしようも出来ないことって世の中にたくさん存在すると思います。ただ、最終的にそれを環境のせいに丸投げするか、自分の力で出来るところまでやってみようとするか、の二種類だと思うんですよね。だから簡単に「それは環境に甘えてるだけだろ!」って言うのは失礼に値する時もあるのかなと思います。少なくともこれを見た後はそう感じました。

ケイティーがこの後どうやって生きていくのか心配ですが、きっと素晴らしい人間に(少なくとも本作品に登場する他のクソ野郎のようにはならないはず…)なるのでしょうね。

全然関係ないけどケイティーがバイトしてるダイナーの場所がバグダッドカフェみたいでした。後、ダイナーの店長っぽい人が唯一の好きだったね。あの人くらいしかいい人いなかったな。

ケイティを演じるのは『レディ・プレイヤー1』のオリヴィア・クック。初めて恋に落ちた喜びや夢を語る様子を17歳の少女らしく演じ、逞しく生きる姿に勇気をもらえます。
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