イチロヲ

ラブホテル 只今満室のイチロヲのレビュー・感想・評価

ラブホテル 只今満室(1984年製作の映画)
3.5
ラブホテルを経営する遣り手婆が、利用者たちの多様なセックス事情を回顧していく。岩瀬ちよ子が著したノンフィクション集「ラブホテル 愛の落書き帳」を題材にしている、日活ロマンポルノ。フィルムワーカーズ&クリエイティブルーム・マッシュ製作。

義理人情に厚い、芸者上がりの女主人を中心に据えて、さいたまの「ホテルシャルム」利用者の種々相をショートショートのように描写。後ろめたさがあった連れ込み宿が、ファッショナブルなラブホテルに変容したことについて、独自の目線で顧みていく。

登場する利用客は、自宅気分で宿泊する訳ありカップル、エロ本の撮影場所に利用する業者、若い娘を連れ込むポルノ小説家など。瑞々しい女体を売りにしたポルノ映画なので、熟年カップルには触れていない。

疑似プレイとアフレコを採用した室内劇だが(盗撮風のシーンは同時録音かも知れない)、登場人物が色々なアクションを取ってくれるので、飽きずに楽しむことができる。ドラマ性を重視していない企画系のスタンダード。
イチロヲ

イチロヲ