ヒチ

消された存在、__立ち上る不在のヒチのレビュー・感想・評価

3.0
内戦の最中行方不明になった人々を映画の中で再生させる試み。彼らは生と死の中間にいる存在であり、この世界から居場所を失ってしまった存在だと捉えているのが興味深い。監督は失踪前後の行方不明者の姿を絵で再現することや、時が経ち覆われてしまった行方不明者たちの顔を掘り起こすなど様々な方法で彼らに迫ろうとする。

どこまでも真摯な監督の姿勢に「なぜそこまで?」と途中で思ってしまったけど、その視線の先には過去に目の前で居なくなってしまった知人の存在があることが分かり胸を打つ。
ヒチ

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