サトシ

すばらしき世界のサトシのレビュー・感想・評価

すばらしき世界(2021年製作の映画)
4.2
脚本・監督は西川美和、主演は役所広司のクライム映画。

冬の旭川刑務所でひとりの受刑者が刑期を終えた。
 刑務官に見送られてバスに乗ったその男、三上正夫は上京し、身元引受人の弁護士、庄司とその妻、敦子に温かく迎えられる。
 その頃、テレビの制作会社を辞めたばかりで小説家を志す青年、津乃田のもとに、やり手のTVプロデューサー、吉澤から仕事の依頼が届いていた。取材対象は三上。吉澤は前科者の三上が心を入れ替えて社会に復帰し、生き別れた母親と涙ながらに再会するというストーリーを思い描き、感動のドキュメンタリー番組に仕立てたいと考えていた。生活が苦しい津乃田はその依頼を請け負う。しかし、この取材には大きな問題があった。三上はまぎれもない元殺人犯なのだ・・・。

[キャスト]
役所広司、仲野太賀、橋爪功、梶芽衣子、六角精児、北村有起哉、白竜、キムラ緑子、長澤まさみ、安田成美など。

役所広司の演技が素晴らしく引き込まれ、あっという間にエンディングになった印象です。介護施設に就職できた後に、自分を抑えて問題を起こさないシーンは自分も見て見ぬふりをしている事があり考えさせられます。役所広司が暴力を振うと思わせる映像は見事でした。中途半端な刺青がリアルすぎます。
仲野太賀は長澤まさみと仕事関係の設定と思っていましたが、あの空間で2人きりはちょっと考えられないです。一緒にPCを見て足の上に手をのせられたら誰でもあんな眼になります。仲野太賀は良いですね。ラストに「三上さん」と叫ぶシーンは涙を誘います。長澤まさみの登場するシーンは少ないですが、セクシーでした。あんな白い服で焼き肉食べに行って欲しいですね。
六角精児の存在は刑務所帰りで更生したい人からすると有難いですね。親身になって役所広司に接しているので本音でぶつかり合う事ができ、臨場感がありました。
安田成美の出番も少ないですが、法廷でのシーンは迫力がありました。
マキタスポーツもチョイ役で出ていて嬉しい限りです。
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