すばらしき世界の映画館でもっと映画観たいマンのレビュー・感想・評価

元ヤクザという社会不適合者の生きづらさを丁寧に描いている作品。

主人公は現実と向き合いながら、少しづつ前を向く。

けれど周囲は、とてもリアルにエグい程の対応をする。

それに耐えられない激情、変えなければ生きれない社会の現実。

これまでだったら絶対に我慢できない出来事を、全て飲み込んだ上での役所広司の愛想笑いの瞬間は痺れた。

「ばってん、死ぬ訳にもいかんけん。」

この主人公が生きるテーマを象徴するセリフ。

けれど、現実はかくも厳しい。

重いが、見る価値のある作品。