さわら

花束みたいな恋をしたのさわらのレビュー・感想・評価

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)
3.5
きのこ帝国、下高井戸シネマ、穂村弘、天竺鼠、押井守、今村夏子、カウリスマキとか。文化系のさまざまな点に共感したり、そんなことなかったりを繰り返しながら、結果普遍的な話にもっていく腕力がすごい。
とはいえ、花束のように地に足の付いてない恋をしつつも、就職を機に現実を知るというモラトリアム期の終焉を描く映画がそんなに面白いものかとも思う(毛色は違うが、山下敦弘『もらとりあむタマ子』は面白かったな)。

個人的な鑑賞記録をみると、2017年12月4日に渋谷でカウリスマキ『希望のかなた』観てて、そのときの僕は有村架純みたいな彼女もいないし、年末で仕事がくそ忙しかったけど、『花束みたいな恋をした』の麦くんみたいなしけた顔はしてなかったはず。なんならその年のベストだわ。仕事ばかりのせいにされてもな。