『花束みたいな恋をした』
新年一発目に観るにしてはグロすぎたかもしれない!!
環境が目まぐるしく変わって、好きな人と好きなことをするのに時間が割けなくなって、選択肢や視野が限られていって。こういう所が好き!って思ってた「こういう所」が相手からどんどん見えなくなっていって、あれ?これってあの頃想像してた生活なのかな~と思い始めて。最終的にああいう決断に至った麦と絹。
しつこいくらいの偶然が引き寄せた恋とはいえ、それ故に2人の生活に日ヒビが入り始めて修復不能になっていく様が、相当グロい。お互い好き!だけじゃやってけない現実を「結婚」って大風呂敷で包もうとする麦に対して、そんなしゃあなしのノリにはついていけない絹。あの頃あれだけの偶然に心躍らせてた2人とは思えないほど行き違う様子が、ものすごく残酷。映画か、出張かで譲り合うとこが一番ムズムズした。どうしたって隠しきれない不満がお互い顔に出ちゃう感じ。「またか、って顔したじゃん」「面倒くさそうな顔しないでよ」
ただ、どんな場面でも楽しげで温かい音楽のおかげで辛いムードだいぶ薄れてたんだな~と2回目の鑑賞で気がついた。全然聞いたことない小説家の名前ばっかり出てきて、次観るときまでに誰かのは読んでおこうと思っていたのもすっかり忘れてたし、オダギリジョー出てたのも記憶から抜け落ちてた。人間忘れる生き物とはいえ、始まりは終わりの始まりとはいえ、日々"忘れない努力"は最大限して生活したいなと肝に銘じた2024幕開けになりました(もちろん嫌な記憶はできれば抹消or限りなく小さく小さくで)。