最早MCUは妻も「止めても無駄だな」と思っているようなので2つ返事で許されタンになりましたよ!
いやぁ、楽しいのだけれど…。
あらすじはアントマンが量子世界ですったもんだ!…的な感じです。
【なんか観たことあるのだけれど】
今作で描かれた量子世界…なんか既視感満載でした。ディズニー映画の『ストレンジ・ワールド/もうひとつの世界 』とかSF映画の金字塔『スターウォーズ』で観たようなキャラクターに武器、聞いたことのある発砲音。特に今回の宿敵であるカーンがマントをたなびかせてカツカツと歩き、軍を見つめるシーンとかは脳内で「♪タンタンタン タータターンタターン♪」と帝国のマーチを流してしまっていました。
だからと言ってつまらないわけではないのです。しかし、アントマンだからこの量子世界の既視感すらギャグにしてくれると勝手に期待していたのですが…。
観応えはありましたよ!
【娘のキャシーちゃんは魅力的なのだけれど】
私はアントマンシリーズがMCUの中でもかなり好きでして、このアントマンことスコット・ラングと娘のキャシーの関係性にどうしても自分を投影してしまうのです。
前作『アントマン&ワスプ』のときの父と娘の"相棒"を巡るやりとりが本当に最高だったので今作で成長し、文字通り父の相棒として活躍するキャシーには胸が熱くなったのですよ。
ただ、キャシーの人の為に善行を尽くしたいという気持ちが以前有名人になる前のスコットのようであり、今やアベンジャーズの一員として認知され有名人になり自伝を出版されるまでになった彼との良い対比でもあっただけにそこがもう少し映画の中でテーマとして押し出して欲しかったなぁとか贅沢なことを考えていました。
もっとキャシーの善の部分を強調していれば最後のアッセンブルも納得出来たのですがね…。
【仕方ないのだけれど】
これは今作の舞台や物語やキャストの逮捕などを鑑みると致し方ないことではありますが、やはり《アントマンシリーズ》であの3バカやハグ大好きキャシーのお母ちゃんとお義父ちゃんが出てこないのは残念でなりません。
サンフランシスコを舞台に一般人である彼らが騒動に巻き込まれたり、首を突っ込んできたりするドタバタが大好きだったし、このスケール感が世界規模や宇宙規模、挙げ句はマルチバースな戦いを繰り広げる高カロリーなMCU作品群に於いての映画ライターのてらさわホークさん言うところの"お茶漬け的な作品"であったと思います。
続編では是非とも出演してほしい。
【ここは好きなのですけれどー!】
なんだか文句が多くなってしまいましたが、好きな所はしっかりとある今作。あの"穴"に憧れるスライムくん(声を当てているのは3バカの一人)や拷問大好き灯台くんはお気に入りです。
特に敵の一人のモードックには大いに楽しませてもらいました。コイツの正体には驚きましたが、最初から最後まで笑わせてくれます。アントマンたちを終始困惑させるところも良いですし、なんなら結構胸に来る展開もモードックには用意されていました。
【明確な文句なのですけれど】
やはりね、スコット好きな私としては増殖した自分と協力し合ったり、彼がタイマンでボロボロになっても敵に立ち向かう姿には目頭が熱くなりました。
そんな七転八倒な思いをしていたスコットが迎える結末が…なーんか肩透かし。
ネタバレなので多くは書きませんが、皆を守る選択をして決死の思いで敵に立ち向かっていたあのシリアスな空気が悪い意味で軽くなってしまった印象でしたね…。
【最後に】
読み返すと結構文句垂れてますね…終盤の大軍を引き連れるハンクピム博士とかとっても魅力的なのですが、前述の通りいかんせん馴染みのメンバーの不在が個人的には残念でした。あと、ワスプことホープさんももっとドラマチックに活躍して欲しかった!
まぁ、今作はこれからの展開への繋ぎ的な物語で、最後の文言含め《アントマン》シリーズを観たという感じではなかったですな。
あとカーン(演じるジョナサン・メジャーズ)さん逮捕て…暴力はアカーン。まあ、マルチバースなんでキャストは変更できますよね!
最後に一句
どうしたの 何しに来たの ビル・マーレイ
季語がないし字余りだし実際ビル・マーレイはクソ野郎だし、失礼致しました〜💦