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ライブリポートのjonajonaのレビュー・感想・評価

ライブリポート(2019年製作の映画)
2.9
思わぬところでBDのガスが出てきたのでびっくり。表情豊かに怒ってて同じ人と気付かなかった。

アクション映像はしっかり気合入ってるし街中の銃撃戦も安っぽい規模の映画じゃない感じがしてなかなか良い。
ただ会話が面白みにかけるしキャラが弱く、追跡中をずっと生配信という思い切った設定は傍観者であるな、肉体を使って主体であれというテーマを演じる以外に生きてこず、それもすこし無理矢理感が出てた気もしてる。本編の誘拐事件に絡み合うまで長く脚本がなかなかぐだぐだ。凄いシンプルな話なのに何のどの件を追ってるのかいまいち分かりづらい。

キャラの凸凹コンビ感や昔気質のマッチョなおっさんと現代ぽい堅物で皮肉屋の若者という関係性は、この前見た『オーバーザトップ』とも同じのはずだけど、見てる間の両方とも好きになっていく幸せな感じはあまりない。

首を突っ込んで巻き込まれた、相棒の意識高い系なジャーナリスト気質の女の子が全然好きになれないのが難点ではないか。
というかなんというか、これ作ってる側も『こんな奴ムカつくよね?』を起点にこの子のキャラ作ってないかな。それが原因じゃないか。
意識高い系のウザい奴として設定してからひっくり返すのはプラマイ0てなもんで難しい。改心するべく作られた前フリとしてやんちゃなキャラってバランスが難しいな…どこかに同情の余地を残しとかないと。
いいやつ過ぎたら話にならないし、やな奴過ぎても追いかけたくならない…
改心してからの会話も寒くてきつい。
刑事物特有のベタな『警察だ!車を借りる!』展開にアンチを投げかけててそれは煩いながらも中々良かったのに後半で『フゥ!これが楽しいんよ!』って刑事以上にハイになっちゃってるあたりコイツブレブレやんけとしか思わん。
この手のやつはズバズバ物言う相棒が必要だけど、その口調がキツすぎて主人公の事結構バカにするので腹立ってくる。人の話全然聞かないし独断専行するしなあ…

オーバーザトップは相棒が息子だしまだ小学生だし家庭環境複雑だしで背景を知るとその口調のキツさも祖父の影響だと理解できるし同情できてより感情移入を深めるファクターになるのがよくできてる。
本作はそういうのじゃなく、使命感と功名心に駆られてるだけの若者て感じで、そうなると愛嬌や隙があるのが多分肝なんだけどそれを感じられる所がない。

あと人質救出のアクションサスペンスとしては人質との間にドラマが無さすぎるのもな。写ってる比重が主人公達バディばかりでぼんやり見てたら誰を何する話か忘れた。

けど唐突にパスポートの偽造屋のマッチョなオカマ(こいつだけキャラ異常に濃い笑)とのバトルが始まるところは最高。そんで唐突に終わる。なんだ…これ笑
撮り方がここの壁ぶち抜きバトルだけ気合い入ってて面白い。
アクション映画っていってもやっぱり甲乙あるね、殴り合ったり爆発したりお決まりが多いジャンルだからキャラがより重要になる感じはする。
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