この瞬間の一つ一つはこの瞬間だけのもので、そのまま流れていく...
まるで夢を見ているみたいだった。
こういう映画を観るとまだまだ映画を観る力量が足りてないなと思う。
幽霊、風、石、植物の葉、流れていく景色、いろいろなモチーフがあるんだけど、意味まではとれなかった。
とにかく感じたのは夢の中にいるような感覚だった。
しようと思っていたことと違うことをしたのに、その瞬間それがしようとしていたことだったと思いこんでいてそのまま話が進んでいく感じ。
いつのまにか場面や場所が変わっているのにそのまま受け入れて話が進んでいく感じ。
あんまり脈絡のない行動をしているのにトータルとしては破綻していない(と夢の中の自分は思っている)。
あの不思議な雰囲気を感じた。
そしてそれは生きていることの不可思議さに通じているように感じる。
あと、昔話や神話のような雰囲気もある。
大きな石、行き先のわからないバス、鳥居のような人工物。
少しずつ濃くなっていく異界。
死の匂いも濃くなっていくように感じられた。
こういうシュールな雰囲気の映画ってあんまり観たことがなくて面白く感じた部分もあるし、焦点を定めることができなかった部分もある。
慣れの問題のような気もするので、現時点ではスコアとしての評価は保留しようと思う。
余談
これからグランドシネマサンシャインのIMAX レーザー GTでテネットを観てきます。
これはこれで全然違う種類の読み取る力を要求されるんだろうな。
映画って奥が深いですね。