派手なスポーツカーではなく、ポンコツの廃車を転がす冒頭から、一味違う予感でテンション上がる。
ぶっちゃけ、ストーリーは『グロリア』をベースに数々のドライビング・テクニック映画(皆さんご存じだろうから列挙しない)の記憶を盛り込んで、ボーン・シリーズで和えたような仕上がりなんだけど、キャラそれぞれが魅力的なので、最後まで飽きずに楽しめる一品。
特筆すべきは、西村雅彦と下條アトムのハイブリッドみたいな刑事(スネ夫とイヤミかも)。救いようのない悪党なのに、どこか憎めないものを感じさせて深い。
終盤、主人公のヒコロヒーがドライバーの域を超えて特殊工作員レベルにまで覚醒してしまうのはご愛嬌だが、まぁエエやん。