ヨダセアSeaYoda

プロミシング・ヤング・ウーマンのヨダセアSeaYodaのレビュー・感想・評価

4.2
"Can you guess what every woman's worst nightmare is?"

【STORY】
 女性を性の対象としか見ない男達、そして他人の悲劇を見て見ぬフリの女性を含む人々に、手段を選ばず制裁を下していく孤高の女性を描く。


【一言まとめ】
●タイトルから良い。
●社会批判に富みつつも観やすい脚本!
●衣装やセット、音楽など細部も印象的
●キャリー・マリガンの演技が凄い!


【感想】
《性暴力と対峙する映画3貫》1貫目

 "promising" という単語は "前途有望" という意味だけでなく、シンプルに "期待できる" とも取れます。
 おそらくタイトルは、過去の "前途有望な女性" だったキャシーと同時に、現在 "ヤれそうな女" を演じる義賊キャシーをも表すダブルミーニングなのではないかと思います。印象的なタイトルですね。

 力と欲望にまかせた女性への性犯罪、それが告発しにくく、告発されてもさして重大に扱われない社会。
 問題だらけの現代社会にエッジの効いた警鐘を鳴らす傑作でした。
 男性はもちろん、"自分に関係がない" からと言って問題に取り合わない女性も含む権力者達にも、ハッとする体験をさせる彼女はまさに賢く抜け目のない義賊。

 彼女のスタイリッシュなやり口やテンポのよい脚本により、重いテーマながらも観やすい完成度になっていたのも良かったです。

 キャリー・マリガンの怒り、悲しみ、そして喜ぶシーンまで様々な感情を出し切った素晴らしい演技に加え、衣装やセット、撮影構図や音楽といった全ての要素に魅力的な点があり、アカデミー賞に多数ノミネートされているのも納得の1作でした!

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観た回数:1回
直近の鑑賞:BD輸入盤(21.04.05)
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【引用用コピーライトメモ】
(C)Universal Pictures
ヨダセアSeaYoda

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