村田冬真

世界でいちばん貧しい大統領 愛と闘争の男、ホセ・ムヒカの村田冬真のレビュー・感想・評価

5.0
「私の考えの多くは、独房時代の経験から生まれた。あれがなかったら…浅はかで卑しい人間になっていただろう。成果主義で短絡的で尊大な人間に。おそらく、”成功に目がくらみ、偉そうにふんぞり返ってる"。そんな風に言われたはずだ。もしも、孤独の中で過ごした十数年がなかったらね。そこが、面白いところなんだ。」

若い頃に軍事政権の独裁に対抗して、銀行とか大資本を襲って、奪ったお金を貧困層に分配していたっていう、ホセ・ムヒカの現在の優しいのんびりしたおじいさん像からは想像できない歴史を知れた。

気が遠くなるほど長い独房での生活を経ての現在までの人生を「面白い」といえる、彼の達観を前にして言葉が出ません。

ネルソン・マンデラも長い間、刑務所で過ごしていましたよね。
村田冬真

村田冬真