ニクガタナ

生きちゃったのニクガタナのレビュー・感想・評価

生きちゃった(2020年製作の映画)
3.5
内容に対してタイトルの印象が軽いけど間違ってはいない。短期間に人生の荒波に揉まれた家族とその友人によるヒューマンドラマ。石井監督が3日で書いたオリジナル脚本かぁ。なるほどちょっと雑だが勢いがある。半年後が何度か繰り返され、想像しなかった超ドラマティックで理不尽な展開に唖然とした。局面ごとに言えなかった主人公の心の内が大変辛い。言わなきゃいかんことはちゃんと言おう。ポスタービジュアルからゲイムービーかと思って観てたが、そんな感じではない。主演の仲野太賀と若葉竜也がすごい熱演。セリフがちょっと硬いというか文学的。最後は二人の泣き芝居にまんまとやられてもらい泣く。大島優子もだいぶ体張って好演。彼女が演じた女性の運命が壮絶すぎて気の毒。北村有起哉がとんでもない役やらされてて上手いというか怖い。全体的に編集のリズムがなんか変。成長しない娘ちゃんが気になる。嶋田久作と伊佐山ひろ子演じる夫婦が長男に向かって「大麻やめろ!」って庭先で大声で叫ぶのが可笑しい。通報されるよ。
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